「フレーバーティー」と聞いて、皆さんはどんなお茶を思い浮かべますか?
ベルガモットが香るアールグレイや、甘いアップルティーなど、おそらく「紅茶」をベースにしたものを想像する方が多いのではないでしょうか。
しかし今、紅茶ベースに勝るとも劣らない勢いで人気を集めているのが、煎茶やほうじ茶をベースにした「日本茶のフレーバーティー」です。
「緑茶にフルーツの香りなんて合うの!?」と驚かれるかもしれませんが、実は一度飲むと抜け出せなくなるほどの美味しさ。今回は、いつものリラックスタイムに新しい風を吹き込んでくれる、日本茶フレーバーティーの新鮮な世界へご案内します。
なぜ流行ってる?日本茶ベースの意外なメリット
海外の紅茶と比べて、日本茶にはフレーバーティーに向いているある「秘密」があります。
スイカに塩を少し振ると甘く感じるように、味覚には「違う味が合わさることで引き立つ」という相乗効果があります。
紅茶が持つ「渋み」に対して、日本茶(特に煎茶)はアミノ酸由来の「旨味」が豊富です。この旨味がフルーツや花の香りと結びつくことで、砂糖を入れていないのにお茶自体が甘く感じられる、不思議な立体感が生まれるのです。
また、緑茶は発酵していないためベースの味がすっきりとしており、香料を邪魔しません。さらに、ほうじ茶はカフェインが少なく胃に優しいため、夜の憩いの時間にも安心して飲めるというメリットもあります。
絶対に試してほしい!和フレーバーティーの代表格
お茶の専門店に行くと、まるで宝石のように色とりどりの花びらやドライフルーツがブレンドされた日本茶が並んでいます。中でも特におすすめの3つの組み合わせをご紹介します。
- 白桃煎茶(はくとうせんちゃ):人気No.1!
日本茶フレーバーティーブームの火付け役とも言える存在です。上質な緑茶に、みずみずしい白桃の香りをプラス。お湯を注いだ瞬間に桃の甘い香りが部屋中に広がり、飲むと緑茶のキリッとした爽やかさが口の中をリセットしてくれます。 - 柚子(ゆず)緑茶・レモングラス緑茶:
和の柑橘類やハーブと緑茶の組み合わせは、まさに鉄板。緑茶の持つ青々しい香りと柚子の爽やかな酸味は相性抜群で、朝の目覚めや、気分をスッキリさせたい時のリフレッシュティーとして最高です。 - キャラメルほうじ茶・ショコラほうじ茶:
香ばしいほうじ茶は、実は甘い香りとの相性が神がかっています。キャラメルやチョコレートの甘く濃厚な香りをまとったほうじ茶は、「甘いものを食べたいけれどカロリーが気になる夜」の最強の味方。ミルクを足してほうじ茶ラテにするのも絶品です。 - 桜(さくら)煎茶・ローズ緑茶:
春の時期だけでなく、一年を通して人気なのがお花の香り。特に桜の葉や花びらをブレンドした桜煎茶は、まるで桜餅のような和の甘い香りが漂い、お祝い事や来客時のおもてなしに喜ばれます。バラ(ローズ)をブレンドした緑茶は、茶葉の緑と花びらのピンクのコントラストが視覚的にも美しく、優雅な気分に浸りたい時にぴったりです。
紅茶以上に合う!?スイーツや食事との「マリアージュ」
フレーバーティーの醍醐味は、なんといってもお菓子や食事との組み合わせ(ペアリング・マリアージュ)にあります。日本茶ベースのフレーバーティーは、和菓子にも洋菓子にもピタリとはまるのが強みです。
フルーツ煎茶 × ショートケーキやタルト
白桃やマスカットなどのフルーツ系煎茶は、生クリームやカスタードを使った洋菓子と驚くほど相性が良いです。紅茶ほどの強い渋みがないため、ケーキの繊細な甘さを邪魔せず、口の中をさっぱりとリセットしてくれます。フルーツタルトに合わせれば、口の中でフルーツの香りが何層にも重なります。
柑橘系緑茶 × 和食やしょっぱいおやつ
柚子やレモンの香りがする緑茶は、実はお食事の時にも大活躍。焼き魚やお寿司などの和食はもちろん、おせんべいやポテトチップスなどの塩気のあるおやつとも相性抜群です。柑橘の酸味と緑茶の爽やかさが、脂っこさをすっきりと流してくれます。
スイーツ系ほうじ茶 × チョコレートやナッツ
キャラメルやショコラフレーバーのほうじ茶は、濃厚なチョコレートケーキや、香ばしいナッツ系の焼き菓子(フロランタンなど)と合わせるのが正解。ほうじ茶の焙煎香とチョコレートの香りは成分的に似ているため、お互いを引き立て合い、高級ホテルのラウンジにいるような極上のマリアージュを生み出します。
実は簡単!おうちで作れる「自家製フレーバー日本茶」
「専門店で買う前に、まずは少しだけ試してみたい」「戸棚の奥で眠っている古い緑茶を消費したい」という方におすすめなのが、おうちにあるもので作る自家製フレーバーティーです。
- 自家製ミント緑茶(モロッコ風):
急須に緑茶の茶葉と、スーパーで買える「フレッシュミント」の葉を数枚入れて、いつも通りにお湯を注ぐだけ。緑茶の旨味の後にミントの清涼感がスッと抜け、気分をシャキッとさせたい朝や仕事の合間に最適です。モロッコでは緑茶にミントと砂糖をたっぷり入れて飲む文化があるほど、実は定番の組み合わせです。 - みかんほうじ茶(陳皮ティー):
冬に食べたみかんの皮を捨てずに、カラカラに乾燥させたもの(陳皮)を用意します。これをほうじ茶の茶葉と一緒に急須に入れてお湯を注ぐと、みかんの優しい甘い香りが広がる「みかんほうじ茶」の完成。血流を良くして体を温める効果も期待できるので、冷え性の夜におすすめです。 - ドライフルーツで果実茶:
市販のドライフルーツ(りんごやいちじく、マンゴーなど、砂糖不使用のものがおすすめ)を細かく刻んで、緑茶と一緒に淹れてみましょう。フルーツの自然な甘みと酸味が緑茶に溶け出し、立派なフレーバーティーになります。
香りを飛ばさず美味しく淹れるコツ
日本茶のフレーバーティーを淹れる際、普通の緑茶と少しだけ淹れ方を変えると、香りがグッと際立ちます。
緑茶は通常70度〜80度のお湯で淹れますが、フレーバーティーのフルーツや花の香りを引き立たせるには、少し高めの85度〜90度くらいのお湯で淹れるのがおすすめです。ただし、熱湯すぎると今度は緑茶の渋みが強く出すぎてしまうので、沸騰したお湯を一度湯呑みに移して「少しだけ冷ましたお湯」を急須に注ぐのが黄金ルールです。
おわりに:香りの魔法で心躍るティータイムを
見慣れた緑茶やほうじ茶が、フルーツや甘い香りをまとうことで全く新しい飲み物に生まれ変わる「日本茶フレーバーティー」。
和菓子はもちろん、ケーキやクッキーなどの洋菓子とも驚くほどよく合います。今日のティータイムは、いつもの紅茶を少しお休みして、和と洋が交差する新しい香りを楽しんでみませんか?


